でこ小説

□ホットミルクセーキ
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身体に、微かな寒さを感じて目が覚めた。目を開けると、辺りは薄暗い。何時だろう、まだ太陽は昇っていない。

「さむ…」

起き抜け独特の、高い体温が下がっていくにつれて目が冴えてきた。上半身を布団の上で越して、畳の上に手を這わす。ほどなくして目当ての筐体に手が当たった。探していたのは携帯電話だ。

『2時30分』

携帯のサブディスプレイを開くと、青闇に白い文字が浮かび上がった。また変な時間に起きたものだ。急に身体がざわざわと騒ぎ始める。嫌な感覚が、背中をずるりと張った気がした。

夜は苦手だ。特に、寒くて一人きりのこんな夜は。

「んーくしゅっ」
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