箱の中の奇跡
□短編(?)詰め
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ゲームネタバレ...っていっても
作者ゲーム持ってないので大して問題はないです
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「恐い」
「ぁん?」
「みんないなくなっていくんだ。
戦いわ終わったかもしれない...だけど!俺の周りから、どんどん人が消えていく気がするんだ」
それは郷田らしくもない言葉だった。
だいたい俺の前でそうそう弱みを見せる奴ではないのだ。
それほどにダメージが大きかったのだろうか。
あいつの死が。
「馬鹿だねぇ」
俺にはそれほど仲間にすがる気持ちが分からなかった。
けれど、その弱々しい背中を見ていると、
居ても経ってもいられなかったのだ。
ただそれだけ
俺は郷田を力一杯抱きしめてやった。
「!?」
俺はお前を手放すつもりも、
お前から離れてやるつもりもないよ。
そういってやれば
「――ありがとう」
そう強く抱きしめ返す、
いつもより小さな彼が見えた気がした。