思い出す笑顔

□もう一度笑顔で
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ゴーンッ

結婚式は円堂の誕生日に行われた。
もちろん俺も呼ばれたし、ほかの中学時代のレギュラーメンバーから、高校大学の友人、先輩まで。
沢山の人が円堂の周りに集まっていた。

中には、忙しい時間を空けてきてくれた人や、
遠くから来てくれた人までいる。

「さすが、円堂って感じだな」
「そうだな〜。何にも変わってない」

豪炎寺と鬼道は円堂を包むような目で見つめながら二人で笑っていた。
今日、豪炎寺と俺はWカップの反省会だったが、
監督に断って、無理やり来させてもらった。

円堂はそれほど、それほど人を惹きつける力を持っている。
そんな円堂を尊敬しながらも、おれはずっと胸が痛んでいた。

花びらを円堂と雷門にかけている間も
俺の胸はすごくしまって。もうあふれ出しそうだった

円堂の姿は、俺の傍にいたときより遥にカッコよくて、
「かっこいいじゃん」
なんて円堂をからかいながらも、俺はその姿に本気で惚れていた。

幸せそうな顔だった。
まるでサッカーをやっているときのように。

そんな円堂を見ていると、心が落ち着くのが分かった。

まだ苦しいけど…


「おめでとう。円堂」

「へへっ。ありがとなッ」

円堂の目に映る俺は、円堂に負けないくらい。
眩しい笑顔で映っていると良いな
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