白いキャンバスに描く
□保護者な男
2ページ/9ページ
…良平くん、誘えばよかった、かな…
や、僕みたいなのが誘ったって、嬉しくない、よね…
さっきまでの嬉しさが嘘みたいに沈んでく。
頭を振って、その考えを吹き飛ばし、カバンとスケッチブックを机に置いてクローゼットを開けて着替える。
あ、寮の説明、するね。
この寮は五階建て。
一階には食堂と大浴場。
二階から四階が各部屋で二人部屋。
五階は一人部屋で、いろいろ条件をクリアしてから望んだ人が入れる。
良平くんは、どこなんだろ…
部屋は、自分の所しか知らないけど二段ベッドが入って左側、右側には机が二つ並んでる。
手前にはクローゼットがついていて、奥には窓。
お風呂はついてないけど小さいシャワー室があって、洗面所とトイレはちゃんとあるんだ。
洗濯機も置いてあるし小さい冷蔵庫もある。
門限は23時。
と、言うか、23時に点呼があるから、それまでに部屋にいなきゃいけない。
土日は外出届けを出せば家に帰れる。
…こんなところ…かな?