恐怖、ときどき恋
□どきどきっ!
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次の日、いつも通りに学校に登校。
友人達にてきとうに挨拶して自分の席に着くと、何故か嬉々とした様子の高井が寄って来た。
「たーっくん!」
「おはよう高井死ね」
「酷ッ!オレまだなにもしてないのに!」
「まだって事はこれからする気かよ?」
「うーひーひー、昨日見たよ?超ラブラブ下校デート」
「……は?」
誰か通訳プリーズ。
ラブラブってなんだ。
そしてお前は部活だったんじゃないのか。
「は?って、あの子は何ー?隠し子?ウーケーぐはっ」
「あ、悪ぃ手が滑った」
「な、ナイスパンチ…」
え?手が滑ったって嘘だろって?
嫌だなあ、本当に決まってるだろ。
なんかどっかの阿呆が変な事言ってるからビックリしちゃってサ☆
って、キモいな俺。
「あの子はただの迷子だよ。それに、ラブラブって何だ?男同士にラブラブも何もないだろ」
「ダメだなぁたっくんは。今時男同士は流行りだよー?」
思わず白い目で見てしまう。
いや、男同士に偏見があるわけじゃない。
だが自分がそういう対象になる訳がないのにそんな感じに言ってくるから。
「…はぁ、なんか高井と話してると疲れる」
「酷っ!!たっくんてばオレの事は遊びだったのね!」
「マジでお前いっぺん死んでこいよ!」
隣の席の女子にクスクス笑われてるじゃねえか!
恥ずかしい奴、ホントに。
「冗談は置いといて、結局、『付き合って』は何だったの?」
「それが「席着けー、ホームルーム始めるぞー」…後でな」
いいところで来るなよ先生!!
にしても、一応心配してくれてたのか?高井は。