long dream
□第二印象
1ページ/6ページ
あの日彼らに会ってからまた普通の日常に戻った。
学校の後にスーパーへ行って、宿舎に行って、炊事をしたら彼らが帰ってくる前に帰る。何も変わらなかったが、一つだけ変化があった。
【ごはん おいしい です。 チャンミン】
日本語を書く練習をしているのだろうか、時々テーブルに彼らからのメッセージが残されるようになった。
【かつどん おいしい べす。 ユノ】
まだまだ誤字脱字はあるけれども、日ごろの仕事を評価してくれるメッセージは最高に嬉しいものだ。
【ジュンス】
もちろんメッセージではないものもあるが、それらを大事に折りたたんで自分の手帳に挟んだ。
そんなある日、いつもとは違うメッセージがあった。
食材を買ってから宿舎に着きテーブルにそれらを置くと、彼らからのメッセージを探してしまう。
「あ、あった」
今日は何が書いてあるだろうかと心を躍らせながら目を通すと、見間違えかと思い再度読み直した。
【4月12日19時に歓迎会をします。かならずここに来てください 東方神起】
漢字で書かれているので恐らく誰かに手伝ってもらったのだろう。だけど、これは間違いなくジュンスの字だった。
歓迎会という言葉に喜びを感じ、今日のご飯はカツ丼にした。
そして約束の日はすぐにやってきた。