long dream
□アイキャンスピーク
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お腹が痛い時韓国では何を飲むのだろうか。
日本では胃痛には梅干だとおばあちゃんが言っていたし私も時々食べるけど、具合が悪いときにいきなり梅干なんて食べさせられたら驚いてしまうかもしれない。
「やっぱりあれか」
名刺交換会の予行演習を終えたジェジュンがキッチンについてきた。私の行動を見守るつもりらしい。
私はおもむろに冷蔵庫を開けると、とあるものを探す。
確かあったはず…
私が取り出したものを見てジェジュンが慌てていた。
「ココココ、コーラ!??」
そんなジェジュンのことはお構いなしに、私は手にしたコーラをマグカップに入れ、そのまま電子レンジに入れた。
私はホットコーラを飲むと胃痛が治るのだ。
もちろん医学的根拠はないのだが、時間的に薬を買いに行くことができない今はなんでもいいからやるにこしたことはない。
PIPIPI
出来上がったホットコーラを取り出したのはジェジュンだった。興奮気味で勝手に口をつけると、目を見開いてから私に顔を向け、「グー」といって親指を立てた。
「ありがとうございます」
といってジェジュンからホットコーラを受け取ると、そっとユチョンの元に持っていった。
「ん…」
白い手で包んだマグカップの中身は、ゆっくりとなくなっていった。
他の4人は近くにいるものの既にユチョンとホットコーラへの興味を失いテレビを見ていた。
「Nuke it again?」
ユチョンはソファーの上にちょこんと座って、何かを言うことなく時間をかけてホットコーラを飲んでいた。
ぬるくなってきたと思い温めなおすか尋ねると、初めてユチョンと目が合った。
虚ろな目をしながらも私を見て、「No」と言った。
そして目線をテレビへ向けた。