君と見る夢の中は

□僅かな休息
1ページ/2ページ




走り出したのは確かな事があったから。

霰ねぇが倒れた。焦る雷門のメンツを宥めながら、僕は至急うちの車を呼び、彼女を家に連れて行った。ベッドに寝かせたのを確認した後、大急ぎで練習試合の会場、氷帝に向かうと、すでに終わっていた。

「やっと帰ってきやがったか、お前は。」

跡部が仁王立ちし待っていてくれた。

「…ただいま」

「お帰り、焔。」

ニコッと笑えば、偉そうに跡部は笑った。

「焔ちゃん、雷門どないやったん?」

「あ、俺も聞きたい!」

「俺もだ!」

「僕も聞きたいC〜」

「ウス。」

「僕も聞いてみたいです、先輩。」

「ハイハイ、喋るからさっさと着替えてくるように!」

すでに着替え終えている跡部以外を更衣室に押し込んだ。すると後ろから頭をポカッとチョップされた。

「いたっ…はい?」

「バーカ、何1人で暴走してやがる。」

「さ、サーセンっした。」

「木刀持ち出したりして、警察沙汰にはならなかったがな、…我慢するな。」

「…うん。」

その後、雷門の事を色々聞かれたのは言うまでもない。


次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ