4
□ダイキライなチョコケーキ
1ページ/1ページ
「霰ねぇ、左京」
「ん?焔?」
「焔お嬢様?」
「ちょっとだけ、お話したいんだけどいいかな?」
焔のその言葉に、僕らは戸惑いながら頷いた。
彼女の目は、とても真剣だった。
◇
焔の話を聞いた僕は、泣くことしか出来なかった。
「ごめ、焔…、気付いて、あげられなくて…」
「泣かないで、霰ねぇ… 過ぎた、ことだから」
焔はそう言って抱きしめてくれた。
「ね、焔、」
「なぁに?霰ねぇ」
代わりに、という訳じゃないけれど
「僕の話も、聞いてくれないかな?」
ダイキライなチョコケーキ
その訳を話そうか