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□金持彼女と庶民彼氏
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「大分綺麗になったわね!」
「なぁ、足りないもの買いに百均行こうぜ!」
という訳で、半田君の提案で百均に行くことになりました。
「で、足りないもんって?」
「木野の使うバインダーとか?」
「スポドリ入れるボトルとかいるだろ」
「霰ちゃんはどう思う?…霰ちゃん?」
百均に着いてから黙りっぱなしだった霰ちゃんを見ると、目を輝かせていた。
「秋っ、ここなぁに!?」
「? 百均よ?」
「ここがあの百均なの!?初めて来た…!」
そう言って笑った霰ちゃんの顔はキラキラ輝いていた。
「ちょっと単独行動してもいい?!」
「あっ、ああ…」
「おうっ、行ってこい!」
染岡君と円堂君の言葉に押されて、霰ちゃんはキラキラしたオーラを出したまま店内へ向かった。
◇
「あれ?霰ちゃん何も買わないの?」
「ううん」
ニコニコとした霰ちゃんは会計に向かう。彼女の手には、何もない。
「すみませんっ、ここにあるもの全部下さい♪」
空気が、凍った気がした。
100均買い占め
「霰ちゃん、止めといた方がいいよ…?」
「そうだぞ不知火!百均のものって壊れやすいからな!」
「円堂、そういうことを言うのは止めような」
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