Please marry!

□幸せは何時も
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それから本社に行けば、滝が出迎えてくれた。

「久しぶりだね焔ちゃん」
「ええ、久しぶりね滝。」
「相変わらずだね、君は」
「そうかしら。子供生んでから体重が増えて太ったんだよねぇ」
「元々痩せ過ぎな体型だったから丁度良いと思うよ俺は。」
「そうかなぁー…で、社長室連れてってくれる?」
「勿論。」

社内を歩きながら、タブレット端末に入った資料を見れば、業績は少し伸び悩んでいるようだ。

「…んー、ねぇ滝」
「ん?何かな?」
「古株達が霰姉さんに逆らってるみたいね」
「…!」
「…この業績、面倒臭いことに古株だけが下がってる不自然なグラフだもの。」
「…ご名答だよ焔ちゃん」
「やっぱりね。…頭の固い古株共が」

社長室に通されて、アタシはアタッシュケースからノートパソコンを取り出し、タブレット端末を傍らに置いた。

「…で、会合とかこれからのスケジュール教えてくれる?」
「ああ、」

タブレット端末を操作して、分刻みのスケジュールが出てきて、軽く目眩。

「会合が近いからね」
「なるほど。左京は姉さんの方にいるのね?」
「勿論。」
「てかアンタ、いつから姉さんの専属になったの?」
「いや、違うけど」
「…まぁ、仕方ないか。コッチ、イタリアにアンタ呼んでも来ないでしょうし。」
「ないね。」
「ハイハイ」

メガネをかけ、パソコンに向き合えば、仕事に取りかかった。


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