Please marry!
□幸せは何時も
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「「虎ちゃん!!」」
「お、2人とも元気だね!」
「だっこ!だっこ!」
「わかったわかった。」
七海を抱っこする虎丸君を、羨ましそうに見る時也。苦笑しながら時也も一緒に抱っこして若干つらそうだ。
「あらあら2人とも…」
「お久しぶりです、焔さん」
「久しぶり虎丸君。ごめんなさいね、2人が」
「構いませんよ。みんな元気そうで良かった」
「ふふ、元気なのは良いんだけど、時也が引っ込み思案でね。誰に似たのかしら」
「霰さんも焔さんも基本的に自信満々ですもんね」
「そうなのよ、修也も違うし。まぁ、その内何か始めたら自信つくんだろうけどね」
「確かに。」
「霰ねぇは?部屋?」
「寝室にいますよ。初産だから、なんだか安定しなくてυ」
「性別、分かったの?」
「いや、聞かないことにしてるんです」
「なるほどね、初産は大変だからね、アタシもこの2人の時はだいぶノイローゼになったし」
「はい…」
「ちょっと2人を頼んで良いかしら。白竜も置いてくから」
「はい、勿論です」
アタシは子供達を預け、霰ねぇのいる部屋に向かった。
◇
ノックをすれば弱々しい返事が聞こえて、アタシは部屋に入り、彼女の枕元に座り、彼女を撫でた。
「…? ほむら…?」
「ただいま、霰ねぇ、調子はどう?」
「…微妙…ずっと、体調が優れなくて…」
「そっかそっか。初産だもんね、体調が優れなくて当然だ。ご飯は食べてるよね?」
「…うん、食欲無いけど、食べないと赤ちゃんに響くし」
「予定日は?」
「1週間後…」
「もう少しだね、もう少しで霰ねぇの子供が生まれるんだ。新しい命が生まれるから、大丈夫。」
「…でも、仕事…」
「大丈夫、そのために帰ってきたんだよ。1〜2ヵ月此方で過ごすつもりだから、その間僕が霰ねぇの代理をする。」
「ごめ、んね…?」
「全然大丈夫。当たり前でしょ、霰ねぇが大変な時は僕が助ける。」
「あ、りがと…」
「うん、ゆっくりして。今回は時也や七海、白竜もついてきてるから賑やかだろうけど。」
「ふふ、楽しくなりそう」
「うん、よろしくね。出産には立ち会うから。」
「ありがとう焔…」
「いーえ、ちょっと本社に顔出してくるから、子供達虎丸君に預けて良いかしら?」
「うん、大丈夫」
「行ってくるね、霰ねぇ」
優しく撫でて、僕は立ち上がり部屋でスーツに着替えて、本社に向かった。
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