†夢の入り口†
□†Unknown† コンクール用
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「〜〜〜っ!!」
おびただしいまでの、血。
何かの肉のような物も転がっている。
辺り一面は、月明かりに照らされ
鮮明に写されている。
恐ろしく不気味な程に。
「ぁ....うぐッ!!がはッ.....!」
吐いた。
胃の中には何もないけど。
それでも吐いた。
この光景を、一瞬でも忘れられるのなら。
男も、言葉を失っているようだ。
この光景に驚いているのならば、
彼は味方なのではないか...?
そう思い掛けたが、
安心してはいけない。
何の保障も無いからだ。
恐る恐る、声を掛ける。
「ね、ねぇ、コレ....何よ?」
「....死体、だろう........」
そんなのは見て分かる。
「何の、死体だと思う....?」
男は考えてから、
「単なる、み...しめじゃないのか....」
私は言葉を失った。
み せ し め
確かにそう、答えた。
「へ、へぇ とことん逃がさないって、
そういう事.....。」
「それで、さぁ。ついでに聞くけど、
あんた、何者??!
さっきからあたしの味方みたいな
フリしてるけど.....!」
男は躊躇無く答える。
「オレも...こに捕ま...ている。
ならば、協力し...方が、得だろう?」
確かに、
男もここに監禁されているなら
私と行動するのも分かるし、
最初の音にびっくりしたのも、
筋が通る。
「あ、あたしはアンタを信じない。
ここから、出る為に協力しろと
そう言うんだったら、
べべ、別に構わないけど.....」
「それで、いい。
出る事を、考...よう...」
何?コイツ
ホント、理解出来ないよ。