君ノ瞳二恋シテル

□おれたちは
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「乱馬ぁ!私とデートするネ!」
「乱ちゃんはうちの許嫁や!」
「乱馬様〜っ」

乱馬がいつものように
三人の娘たちに
追いかけられてるのを見て

なんだか
面白くないあかねは、
乱馬と一緒に帰るはずだった帰り道をひとりで帰っていた。


なによ、乱馬のばか!!
もう、ひとりで帰るから!


三人の娘に
追いかけれ、ひっちゃかめっちゃかな教室で

あかねの声が
乱馬に届いていたのかは
誰も知らない。




はぁ、と
重いため息をつく。






「おーい、天道!久しぶりだなぁ」
「本当だ!!天道久しぶり」



向こうの方から
二人組の男の子の声がして
あかねは、ハッとした。

「あ、中学の!?」

名前は、えーと?なんだったっけ??
そんな風に考えてると

ふわっと
背面にあたたかい気配を感じた。


乱馬だ、と
あかねは振り向かずともわかる。


「なんだよ、何か用か!?」

乱馬があかねの前に立つ二人を
鋭く睨んだ。



「「え、いや、その」」
完全に怯えた表情の二人に気づいたあかねは

乱馬の袖口をそっとつまむ。

「ちょっと乱馬、二人とも中学の時の同級生なの!!」


「同級生ぇ!?」

そうなんです、そうなんです、と
乱馬の迫力に圧倒された二人は
ただただ苦笑いを繰り返す。



「な、なんだよ天道〜っ彼氏が居たなんて…あはは、あはははは」

1人が場を和ませようと
そう言うと

あかねは真っ赤な顔で
「そんなぁ!!か、彼氏なんかじゃないよ」
と顔を振る。

乱馬はどうも
それが気に入らない様子で
ムスッとしている。
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