君ノ瞳二恋シテル

□もしも
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もしも、
本当にもしもよ…

乱馬くんとあかねが
許嫁どうしじゃなかったら
二人はどうなってたんだろう?



休み時間に
友人から唐突にぶつけられた質問に

あかねは思わず
おにぎりを落としそうになる。




乱馬が許嫁じゃなかったら?




ねぇねぇどうなのよ、あかね!



と急かす友人を他所に
あかねはひやりと嫌なものを感じた。


チラリと教室の隅で
パンを頬張る乱馬を盗み見る。



乱馬が許嫁じゃなかったら
だなんて考えた事なかった。



許嫁はあたりまえのように乱馬で
乱馬はあたりまえのように許嫁で

許嫁として出会わされた私にとって
乱馬の存在をはっきり示す言葉は
まだ、許嫁でしかなかった。






もしも、本当にもしも。





遠く感じる答えを
あかねはぼんやり考えていた。
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