嘘だと言ってよハニー

□Because I have loved you
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どれくらい無言で立ち尽くしていたのだろう。


あれ程時間を長く感じた事は無かった。



博臣が、俺を好きだって?


それ、本当?



「……最初はね?潤くんの事は友達に対しての好きだと思ってたんだ。」
「でもね、違ったんだよ」

「"好き"だったんだ」



何度も何度も夢じゃないかと疑った。


でも、博臣の声が耳に響いて現実に引き戻される。

あぁ、


これ、現実なのか。


それが解れば後は簡単



「えっ、わ」


博臣の細い体を抱き寄せる。


「潤、く」
「博臣」




「俺も、好きだ」



そう言えば博臣は目を見開き、驚いたように声を震わせた。


「うそ…」
「こんな時に嘘なんかつかねーよ」
「…………っ」


「お、れね」
「ああ」
「ぜったい、しつれんすると思って、ね」
「……」
「こわ…かったぁ」


「こわかったよぉ…潤くん…」


「ごめん、な」



すがりついてくる手を握り、頭を撫でながら宥める。


そして浮かび上がった事実、




俺達は晴れて恋人同士だと言う事だ。


おつかれさん。






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