レズ少女
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※南沢視点
…なんなんだ、あいつら。
通学路だから会うことはあるにしたって、タイミングが悪すぎる。
どうしてよりにもよって今日なんだ。…図ったとしか思えない。
結局何もせずにいつも通りの会話をしてあいつとは別れるハメになった。…せっかく作ったチャンスだったというのに…!
中宮も中宮だ、山菜一筋だと言うのなら霧野を女と間違えて引き留めるなんてアホなことするな。
「…っのやろー…!」
悪かったのは運なのか、この憎まれ口しか叩けない性格か。…それとも鈍感で節操のない中宮か。
…まあ、全部だろうが。
それに加え、イラつき要素はもうひとつ。
(なんっで会ったばっかりのあいつらが、中宮を名前で呼ぶんだよ…ッ!!)
俺ですらまだ、名字呼びだというのに。
というか中宮のやつ…あっさり受け流しやがって。
馬鹿でも天然でもどっちでもいいが、もう少し自分が容姿だけは良いのだと自覚してほしいものだ。
というかもう、ここまで無自覚鈍感野郎だといっそ清々しいというか、憎々しいというか。
まあムカつくことに変わりはないが。
(…気付けよ、バカ女)
理不尽な怒りをこの場にいないあのレズ女に向けたって、気が晴れるわけもなく。
俺は盛大にため息をついた。
とりあえず、明日の朝練で神童と霧野をいじり倒してやろうと思う。
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実は夢主のことが好きな南沢さん。
なんか異様に短い