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□こんなにも
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そなたは今、何を考えているのだ
私はいつでもそなたのことを考えているのに
「ぁ…に、ぅぇ…」
ああ、その声が私を駆り立てる
「ぁ、に、うえ…!」
私を呼ぶ声が快楽をもたらす
―なのに、
「何故、そなたの瞳は私を写さない…」
「…ぅ…?」
「何故、そなたの心は手に入らない…!」
こんなに、
こんなに思っているのに…!
「…に、ぅえ、某は…」
「某は、兄上をした、っております…!
そ、その、兄上、が、某に向ける気持ちと同じように…///」
「本当か…?」
「…はい…///」
私は…
私は、何をしていたんだ
源二郎はこんなに私のことを思っていたのに
縛り付けて、閉じ込めて、自由を奪い、挙げ句、心が手に入らない?
源二郎の心はすでに私にあったというのに…!
「源二郎…」
「兄上…?」
私は源二郎を精一杯抱き寄せた
「…愛してる」