3年Z組

□甘い誘惑に惑わされるべからず
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二時間目の授業終了のチャイムが鳴りガヤガヤと騒がしくなった廊下。
そんな中、一際大きな声と足音が保健室へと向かって来るのが聞こえ、ドカッ!と普通ではありえないような音を立てて開いた扉に何度ついたか分からない溜息をついて。




「悠先生!!!」





『神楽。扉はもっと静かに開けろって言ったろうが』





「細かい事は気にしたらダメネ」





『お前は少しは気にしろ(また修理しねーとダメだな・・』






神楽の怪力により変形してしまった扉。
また理事長にどやされるな・・と遠目がちに思いながら神楽へと視線を向け。




『で?今日は何の用だ?』






「実はゴリラが三つの川を渡ろうとしてるヨ!だからダメ八が急いで先生呼んで来いって!」


・・私を足に使いやがって・・ダメ八のクソが・・




『三つの川って何だ。三途の川だろ。ってか心の声ダダ漏れだから(・・どうせまたお妙にちょっかいだして殺らそうになったんだろ・・』





「先生早く行くヨ!!」





『へいへい。分かったからちょっと待て』





グイグイと白衣を引っ張る神楽を落ち着かせながら治療道具を一式持ち保健室を後にした。





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神楽に手を引かれ3年Z組の教室の中へと入ると無残な姿になっている近藤の姿が在り、頭を抱えたくなった。
何をどうしたらそんな姿になるのか・・・
その原型を留めていない近藤の顔を見て同情してしまった悠なのであった。





『また派手にやられたな〜』




「せ・・んせ・・俺・・どうなって・・」




『あんま喋るな。口元が切れてるからな。取り合えず消毒するぞ。沁みるだろうが我慢しろよ』




そう言うと持ってきた治療道具を取り出し次々と治療をし始め。
そんな様を見ていたお妙が悠の元へと近付き
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