Storm Story

□ク■ーン
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「おぉ!ニノ!」

「元気?」

「元気なわけ無いじゃん」

「って言いながら元気じゃない?」

「だってな…」


目の先には

「山本さん、お薬おいときますね」

「はーい」

美人の看護婦さん。


「はぁ…そういうわけね」

「わけですよ」

「いいや。帰ろ」

「おい!」

「冗談だよ。ジュース買って来るわ」

「俺、レモンパイナップル!」

「かわねぇよ!!」

「ひどっ!」


自動販売機へ足を運ぶ。

そのとき、誰かに呼ばれた。

「和くん?」

「はい?」

「やっぱり、和くんだ!!目覚めたの?!いつ?!」

「はぁ?」

突然看護師に話しかけられわけのわからないことを言われる。

なんなんだこの人は…

「先生!和也(かずや)くんが!」

かずや?

「ちょっと待って。俺、かずなりなんだけど」

「え」

「ちょっとその子の病室連れてってよ」

「いいけど…え?どういうこと?」

「それ、こっちの台詞だから」


1つの病室のドアを開けた。

「二宮和也(ニノミヤカズヤ)」

そこには男の子が一人寝ていた。

その子は俺と全く同じ顔をしていた。

「うそだ…」

「カズヤくんはね。事故で植物人間状態なの。ずっと」


そのとき、ドアが開いた。

「カズヤは…?!?!?!」

入ってきた人は知っている顔だった。

いや、毎日見ている“母”だった。

「和也…」

「母さん、どういうことだよ!!!ちゃんと説明しろよ!!!」

「…お父さんに聞きなさい」

「何で…どうして濁すんだよ!!!」

「どうした?和也…」

父さんも入ってきた。

「どういうことだよ。カズヤと俺は双子なのか?なんなんだよ」


「…お前とカズヤは




いや、お前は




























カズヤのクローンだ。」
















え?







俺はクローン?









あいつが本物?









嘘だ








うそだ






嘘だ!!!!!!
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