BSR
□くるりくるり
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幸村はさわさわと胸の飾りを手のひらで撫でるように滑らした
いつもと違い確実に快感に導くものではないが、耳元で囁く声や
手のひらから感じる体温に、夜の戯れを思い出し、政宗は震えた
「うぁ…だめ、ゆき…手やめ…!」
「…そうでござるな、戯れは、ここまでにいたしましょう」
そういうと幸村はさっと政宗を離し、衣服を整えた
「ゆき…?」
「そのように欲しがらなくても、今晩ちゃんとしてあげまするよ」
「…!ち、ちげーよ!欲しがってねぇから!」
少し、この続きを望んでいたのを見透かされていたことに政宗は顔を真っ赤に染め上げた
「某そもそも片倉殿が菓子を用意していただいたのをお教えにきたのでござる」
「これ以上片倉殿を待たせてしまうと叱られてしまいましょう」
「小十郎が…?」
そういえばそろそろやつ時だった気がする
(助かったような残念なような…)
「いやいや駄目だからっあーわかった行こう…」
疲れた
ほんの10分程度の時間だったが政宗には精神的ダメージが大きかったようだ
「そうだ政宗殿」
「ah?」
「顔、赤いままでござるよ?」
「〜!!!!」
政宗の頬に手を添えて、唇が触れるか触れないかの位置で言った言葉は
さらに政宗を真っ赤にさせるものだった
ようやく政宗が落ち着きを取り戻す頃には、菓子の団子も硬くなっていたという…