BSR

□くるりくるり
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どうしたものかと考えていると、妙案が浮んだ


「あーそうだな、真田。立っているから丁度いい」
「はい?」


にやにやと頬が上がってしまうのを抑えながら政宗は上半身を起こした
そして困惑する幸村をよそに、少し壁際に寄った


「よし、上みな。そう天井」
「こう、でござるか?」


幸村は言うとおりに天井を見上げた


「OK!で、そのまま体を回しな」
「か、体を?」


どういうことかと此方に顔を向けてくる
しかし


「Stop!こっち見るな。目線は天井だ、天井。You see?」
「あい、しーでござる・・・では」


よくわからない、といった顔だが幸村は政宗が言ったように体を回し始めた

一回、二回、三回…そしてもうすぐ十回にもなるところで


「ま、政宗殿そろそろよいでござるか?」
「No。まだまだだ」
「し、しかしそれがしもう足元が、ぬわっ」


言い終わる前に幸村は、最初の政宗同様ほどほどの受身をとりながら畳へと転がった


「ぬぐうぅせ、世界がぐらぐらするでござるううぅぅ」
「あっはは、無様だぜ真田幸村!」
「た、助けてくだされ政宗殿ぉぉ」


ごろごろと幸村は目を押さえのた打ち回っていた
政宗はおもむろに立ち上がると
さっきまで自分も頭痛に悩まされていたことを忘れ、政宗は幸村へと近付いた


「だらしねぇな真田、それでも俺のri…うわっ!?」
「某のらいばるとしてはだらしないでござるよ?政宗殿…?」


落ち着いていりゃ治ると、そう伝えようと思っていたら
真田は一瞬にして先ほどの態度を一変して政宗の体を引き寄せ
自分の体の上へとその体を倒した


「て、テメー騙したな!?」
「政宗殿も、某を騙そうとしたでござろう?おあいこでござる」
「つかなんで目ぇ回ってねぇんだ!?頭痛は!?」


わけがわからない、と文句を眼前の真田に叩きつけながら政宗はどこうとする
しかし政宗の体はしっかりと幸村の手と足によってホールドされ動けなくなっていた


「政宗殿は某の火炎車をお忘れでござるか?十回や二十回そこらの回転で目など回さぬでござる」
「あ…」


やっちまった
その思いが政宗の頭を支配した


「忘れていたようでござるな…しかし偶にはこのような可愛らしい戯れもよいでござるな」
「う、うるせー!それに可愛くねぇ!」


いたたまれなくなった政宗は必死にもがき幸村の腕から逃れんとした
しかしそれは適わずむしろ乱れた衣服へと手を滑り込まされた


「ふふふ、そうでござるな。政宗殿は夜の戯れのときのほうが一番可愛いらしい」
「ぁっ…ちょ、まて、手を離せ…!」
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