短編
□CALL
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「─んっ、ふ……」
静かな部屋に、ちゅっ、と唇を触れ合わす音が響く。
その音は次第に激しくなってゆき、同時に男女の吐息も激しくなる。
「っ、は…さい、が…せんせ…」
「名前で呼べ、と言ったはずだが。いつになったら覚えるんだ?」
「ご、ごめんなさい…省悟、さん」
犀賀は自分の下で頬を染める女…桜に再び口付けると、彼女のスカートに手を伸ばした。
下着の上からなぞるようにソコを触ってやれば、桜の身体はそれに反応し、ビクンと震える。
「感じてるのか?」
「や…っ」
「此処が、良いんだろう」
主張し始めた突起を爪で何度か刺激してやる。その度にビクビクと震える桜を見て、犀賀は静かに笑った。
下着の中に指を滑り込ませれば、粘着質な愛液が指に纏わりつき、クチュ、と音を立てる。
「呆れたな、アレだけで、こんなにも…」
「あっ、や、やめ……っ」
彼女の愛液で濡れた指を、見せ付ける様に舐めてみせ、再度下着の中に滑り込ませた。
一本、二本と膣内に指を入れていくと、桜から溜息のような喘ぎが漏れる。
「はぁぁ…っ」
「中も凄い事になっているな、桜…。……ん…?」
突然、ブーッ、ブーッ、と携帯のバイブ音が響いた。
犀賀は携帯を手に取りディスプレイを確認する。
どうやら医院からの様だった。
「…医院からだ。悪いが出させてくれ」
「は、はい、どうぞ」
右手の指は桜の秘所に入れたまま、左手を使って電話に出てみせた。
「もしもし」
「─あっ!」
桜は電話に出ているから、と油断していたようで、突然秘所に入っていた指が動き出し、思わず声を上げてしまった。
「─ん、いや?今は私一人だが」
「っ、ん…っん、」
手を使って口を懸命に抑える桜を見て、犀賀はニヤリと笑いながら指を動かし続けた。
「ふっ…。…ああ、いや、テレビが面白くてな」
「ぁ…ん、んっ、ん…」
「ああ。…そうだな」
なかなか終わらない電話。いつまでこの状況が続くのだろうか。…もし、相手の人に自分の声が聞こえていたら…。そう思うと、桜は一気に恥ずかしくなり、羞恥心から涙をポロポロとこぼし始めた。
「──っ!!」
それと同時に、指が抜かれ、それよりも太く、熱を帯びたモノが桜の中に入ってきた。
犀賀は電話を続けながらも容赦なく腰を動かし、桜の姿を舐めるように見つめる。
「、ああ、分かってる」
「んぅっ、ん、…ぁ…っん」
不意に、犀賀が携帯を桜の口元まで移動させ、彼女の耳元で囁く。
「お前の声を、聞かせてやったらどうだ?」
桜はギョッ、と目を見開き、フルフルと首を左右に振る。が、犀賀は聞く耳持たず、自身を打ち付ける。
「ぁ、…っ!んん、っん、」
犀賀の舌が桜の耳を這いまわり、粘着質な音が直に聞こえてくる。桜は段々と、どうでも良くなってきていた。
「あ、ぁんっ、せい、ご、さ…!!」
「良いのか?聞かれるぞ」
「んっ、ぁ、もっ、良いの…!あぁっ、」
「とんだ変態女だな」
「いやぁっ、あっ!ちが、う…省悟さ、…キスし、てっ」
言われるがままに桜の唇に噛みつくようなキスをする。犀賀も限界が近いのか、段々と激しさが増していく。
「あぁっ!省悟さんっ、私、あっ、イッちゃう…!」
「はぁっ…桜…っ、俺も……っく、愛してる……桜…っ」
「──ぁあっ…!!」
ドクドクと胎内に注がれる白濁を感じながら、桜は意識を手離した。
* * *
「えぇぇぇえ!?電話繋がって無かったんですか?!」
「途中からは、な。最初は繋がっていたさ」
「嘘、最低…」
「なんだ、聞かせたかったのか?自分の喘ぎを」
「そんなワケないでしょう!」
(お前のあんな声を聞けるのは俺だけだ)
(………はい。)