迷い道
□4
3ページ/3ページ
「あやめちゃんに好きな人がいないか調べてみないか?」
「まさか、本人に聞くの?」
「聞いてみる?」
「よし!じゃあ俺が聞く!」
例の如く兵助達の部屋で話していると、ガタンと八左ヱ門が意気込んで立ちあがったので、三人はそれに続いた。
「と、言うわけで、好きな人いるの?」
「なにが、と言うわけで。なの?」
近くを歩いていたくのたまの子に、あやめを呼んでもらったはいいが、経緯を話さず聞いたら思いっきり怪しまれてしまった。
「いや、ほら最近あの佐之助とかって奴との噂もあるし、でもあやめって今まで告白とか全部断ってるて聞いてるから、友人として気になってだな。」
「ふーん・・・・・。」
目を細めて思いっきり怪しんでます。と言う視線を向けてくる。
「で、どうなんだ?」
「・・・・・いるよ。だから今まで全部断ってた。」
「「「「!!!」」」」
やっぱりそうか。と納得する反面、三郎の事もあって、いないと言う答えを期待していただけに落胆は隠せない。
「もーなんなの?因みにみんなじゃないから安心してね?」
安心していいのか落ち込むべきところなのかは分からないが、その"みんな"とは、ここにいる"みんな"なのだろうか、それともいつものメンバーである三郎を含めた"みんな"なのか、それを聞く勇気を四人は持ち合わせていなかった。
.