Novel

□蝶
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追いかけて




追いかけて




掴んでは消えてく、蝶のように―…


















――――――――


俺が最初にあの人を見つけたのは中学の入学式



堂々としていて自信に満ち溢れているその瞳に吸い込まれそうになった



あの人がテニス部部長だと言うのを聞いて俺は、引き寄せられた様にテニス部に入部した




そしてあの人の偉大さ、広大さを改めて思いしる



200人の頂点に立つ男



俺の目指すべき存在



憧れの存在




大好きな人―…





あの人の近くにいたい、離れたくない



なのに、あの人はどんどん先へと進んでいく



だから俺は必死に追いかける


見失わない様に


あの人が掴んでくれたこの手が離れていかない様に―…





蝶の様にひらひらと舞い行く



それを追いかける



掴んでも消えない様に





どこまでも




…―どこまでも―…






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