Novel

□君がいた
1ページ/5ページ





俺は一瞬その状況を把握できなかった…―








「よぉ〜!日吉くん!」



いつも通り部活が終わり、先輩達に帰りを告げ鳳と一緒に帰り昨日となんら変わりない時間に家につきこれから今日の授業の復習をやる。はずだった…―のに、なぜか俺の目の前にはいるはずのない人物がいた。



―…切原赤也…―



俺の部屋のテーブルの横で本をみていた。


「…なんでお前がいるんだよ…。」



少し冷静さをとりもどし切原に言う。



その答えはすぐに返ってきた。




「日吉くんに会いたかったから。」



ニッコリと笑ってそいつはと言う。



「会いたいってそれだけで普通こんなとこまでくるかよ…。」


「でも、日吉くんは俺が会いに来てくれて嬉しいんでしょ?」



自信ありげに言ってくる。けど、図星だ。
だから否定することはできない。




「っ…ああ、嬉しいよ。悪いかよ…」


「へへっ。可愛い。来たかいがあった!」



そう言って切原は子供の様に無邪気な笑顔を見せてきた。



.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ