正反対姉妹の華麗なる日常(ブック)
□修験者VS御曹司
1ページ/4ページ
ポカポカと柔らかい日差しが心地良い日。
ディアナはジョウトに住むマツバの家にルナと共に来ていた。
最初、マツバはディアナだけを誘ったのだが何処から聞きつけたのか自分も絶対についていくとルナも着いてきたのだ。
全身から溢れ出る"お姉様との仲を邪魔してやるんだから"オーラが半端じゃ無かった。
そんなルナをマツバは無理やりにでも置いていこうとしたがディアナに妹も連れて行くと言われてしまえば逆らえない。
故に渋々同行する事を許可したのである。
『…ブログいつの間にか10万ヒットしてるじゃなぁい…記念イラストアップしなきゃあ…』
だが今はそんなルナがコーヒーを淹れにキッチンにいるので存分にディアナにくっつく事が出来る。
なので鬼の居ぬ間になんとやら。
今はあぐらをかいたマツバの足にディアナが座っている状況なのだ。
完全に人間椅子の状態だがそんな事彼にとってはどうでもいい事。
(…可愛いなぁ…ッ!!…あぁもう!!)
甘美な香りのするプラチナブロンド、柔らかい体。
時々甘えたように背中を預けてくる仕草がもう堪らないほどマツバの胸を高鳴らせ止まない。
「……ッ!…ッ!!」
この体の力全てを使ってこの少女を抱き締めてしまいたい衝動に現在進行形で駆られているのだが…。
そんな事をすれば確実にディアナの怒りが一気に頂点に達し今の幸せな状況を手放す事になってしまう。
それだけは絶対に嫌だ。
いや、暴言暴力を振るわれるのも相当捨てがたいが滅多に無いディアナのデレなのでここは美味しく頂いておきたい。
『んー…。って、うぅわッ!!』
「え、ど、どうしたの?」
まさか変な妄想してるのがバレた!?
いや、でもアソコは勃ってないし…。
最低とか言わないでほしい、だって男なんだから。
『まぁた"アイツ"からメールよぉ…』
「え、"アイツ"から?」
呆れたようにポケギアを眺めるディアナに対しマツバの表情は険しくなる。
『あんまりしつこく電話するなって言ったら日に50通の勢いでメールしてくるんだものぉ…』
「迷惑メールより迷惑だね」
と、古いメールからディアナが削除していた時だった。
最新メールをチェックし、その目に入ってきた文に思わず声をあげる。
『は、ちょっと冗談でしょお?』
「?」
その瞬間だった_
突然の突風が吹き荒れマツバとディアナを襲う。
咄嗟にマツバはディアナを庇うように抱き締め、太陽輝く天を風で乾きそうになる目を細めて睨みつけた。
すると一匹の鳥ポケモンが此方に向かって急降下してきたのだ!!
†