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泣く、どころじゃない。






こんなの………信じられなくて。





私を解ってくれる人が…………いる………?


私はそれに縋っても……いいの?







「おりはら、くん」

「…何だい」

「私……私、こんなんだから、意地っぱり直せないし、っ、
厄介で…迷惑かけると思うんだ、」

「確かに、これからいろんなことが起きるかもしれないねえ。その性格ゆえに」






頷く。

折原君も、何となく、察しているようだった。



具体的じゃなく、感覚で。







「まあだけど、いいんじゃない?それもまた人生。
退屈しそうにないよ。ありがとうえみちゃん」






涙が止まらない。


どうして折原君は…私が一番嬉しい言葉を知っているんだろう?







まるで……まるで、運命の人みたいじゃないか









「えみちゃん?」

「折原君」

「うん」



「貴方に…私の全てを預けてもいいですか」






大袈裟だってことなんて、十分承知している。


それでも、聞きたくて。


それでも、その言葉が欲しくて。












「えみちゃんの全てなんて、軽いものだよ。俺にとっては何てことない。
―だから、君は何も気にしなくていいさ。

今まで色んな人に、自分自身に、気を遣って生きてきたんだろ?
俺にくらい、気を遣うのやめなよ。全部、受け入れてあげるから、さ」







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