‡†ダブルローズ†‡

□第三章
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三人が武器屋から出て再び大通りを歩いている時には、既に陽は真上に昇っていた。

レイティがベルトから吊り下げているホルスターには、違う種類の銃が二丁収まっている。そして腰の方には銃弾や火薬の入ったポーチ。


「ねえ、ずっと思ってたんだけどあたしを"向こう"に連れて行ってどうするのよ?」


街中のため、あえて遠回しにレイティは訊く。その問いに対する返答にクロノスも興味を持ったらしく、カインへ目を向けた。

二人分の視線を受けたカインは歩みを止めずにレイティを見下ろす。


「ひとまず王に会ってもらう。それからは向こうの教養を身に付け、戦闘に巻き込まれても対応できるように稽古を付けられることになるだろうな」


淡々と答えたカインの夜色の瞳が少し細められる。まるでレイティの反応を試すかのように。

守護者のパートナーになるのだから、その点でまた危険な目に遭うこともあるだろう。戦闘慣れしているとはいえ、きちんとした稽古を受けるのは当然だ。

嫌がる顔を見せるかとも思ったが、意外にもレイティはあまり興味なさそうに肩を竦めた。


「あっそ、ならいいわ」

「意外と反応が薄いですね」


クロノスも不思議そうな顔をしてレイティを見てくる。すると彼女は軽く返事をしてカインへ視線を向けた。


「教養が身に付くなら色々と便利だろうし、稽古だって受けといて損はないから。それにあたしの生活に支障がないなら何でもいいわ」

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