幻想巡笑〜銀侍遊戯〜

□第六訓*昔と今と変わらぬ友と
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過去*攘夷戦争

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桂「…これまでか
敵の手にかかるより最後は
武士らしく 潔く腹を切ろう」




銀「バカ言ってんじゃねーよ立て



美しく最後を飾りつける暇があるなら

最後まで美しく生きようじゃねーか」



その男は銀色の髪に血を浴び



銀「行くぜ ヅラ」



桂「ヅラじゃない 桂だ」




戦場を駆る姿は


まさしく 夜叉



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桂「天人との戦において
鬼神の如き働きをやってのけ
敵はおろか
見方からも恐れられた武神


坂田 銀時



我らと共に再び天人と戦おうではないか」





銀「……。」




新「……銀さん アンタ
攘夷戦争に参加してたんですか」



黙る銀時を見て新八は呟く




桂「戦が終わると共に姿を消したがな

お前の考える事は昔からよくわからん」





銀「俺ァ 派手な喧嘩は好きだが

テロだのなんだの陰気くせーのは嫌いなの」



めんどくさそうに桂に言う



銀「俺達の戦はもうおわったんだよ それを


いつまでもネチネチネチネチ
京都の女かお前は!」





桂「バカか貴様は!京女だけでなく
女子はみんなネチネチしている


そういう全てを含めて包みこむ
度量がないから貴様はもてないんだ」




話しがそれ 言い合う二人




銀「バカヤロー 俺がもし
天然パーマじゃなかったら
モテモテだぞ 多分」




桂「何でも天パのせいにして
自己を保っているのか哀しい男だ」



かなり至近距離で言い合っている




銀「哀しくなんかないわ
人はコンプレックスをバネにして
より高みを......」



新「アンタら 何の話してんの!!」




話す内容のどーでもよさに
新八がツッコむ





桂「俺達の戦はまだ終わってなどいない

貴様の中とてまだ残っていよう


国を憂い共に戦った同士達の命を
奪っていた幕府と天人に対する怨嗟の念が…」




銀「……。」




『…(銀ちゃん…)』



あたしはそっと銀ちゃんの傍に近づく




桂「天人を掃討しこの腐った国を立て直す


我等生き残った者が死んでいった
奴等にしてやれるのはそれぐらいだろう」




喋り続けるヅラの話しを銀ちゃんは黙って聞いている


ギュッ


なぜかわかんないけど急に抱きつきたくなって

あたしは銀ちゃんに抱きつく



銀「……」



そんなあたしの頭を優しく撫でてくれた




桂「ターミナル...
天人を召喚するあの忌まわしき塔

アレを破壊するためには


お前の力がいる銀時」




ヅラの話を聞きながらあたしはよりいっそう抱きしめる腕を強めた





桂「既に我等に加担したお前に
断る道はないぞ

テロリストとして処断されたくなくば 俺と来い

迷う事はなかろう



元々お前の居場所はここだったはずだ」






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(銀さん……)(………。)

(…ヅラのヤロー調子にのりやがって)
(銀ちゃんの居場所は…)
(ここ…万事屋だっつーの)
(でも銀ちゃんはあたし達より)
(ヅラ達の方いいのかな…)

(あ〜どうしたんだあたし…)
(あたしらくないな…)







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