そうさくぶっく

□あの日の君に
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俺が彼女を初めて知ったのは三年前、
高校二年の春だった。


クラスも変わり俺のまわりには知ってる奴なんて2、3人しかいなかった。

それでもたいして他人に興味がない俺は誰ともつるむつもりもなかった。








・・・が。







いきなり斜め前の席の人が振り返った。
「須藤くん?だよね!!
初めまして!!
私、竹内美緒ってゆうの!!
よろしくね!!」






その時の正直な感想を言うなら
最悪だ。


これ以外ない。






「ねぇねぇ須藤くん?
聞いてる〜?
あれ?もしかして須藤くんではなかったのかい?
でも、ここは須藤くんの席だよね?
う〜ん〜」



このまま放っておくと延々と話し続けそうだと思った俺は今の彼女質問に答えた。
「一応俺が須藤ですが」

「やっぱり君が須藤くんか!
しかし、なんで君はさっきの私の話しを聞いていなかったんだい?
寂しいじゃないか!!
そんなにつれないと美緒さん泣いちゃうよ!
それとも君は世に言うツンデレと言うやつなのかい?」


出来ればもう少しゆっくり話してもらいたい。
今の話しだって何を言っていたのか半分も解らなかった。
理解出来た事は俺がツンデレとか言う話し。
断じて違うと思うのだが。

そんな事を考えているなかで、
彼女の話しは延々と続いた。




これが彼女との初めての出会いだ。
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