その他

□プロポーズ
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クシナは席を立ち、窓から里を見下ろした。

「ミナトは…家族ってどう思う?」
「どうしたの、急に。」
「いいから答えて?」

ミナトはうーんと考える。
「俺は…、そうだな。」

クシナの隣で同じ景色を見下ろす。

「この里が火影(オレ)にとって家族だ。大切で、何より優しくて、守るべき存在。でも、クシナが聞いてるのは本当の家族ってどう思うか…。」
「そう。」

「俺が一番欲しくて、手の届かないもの。」

二人の目には笑って歩く三人。
男と、女と、子供。

「欲しい?」
「……ん。プロポーズはまだしてないよ?だってもっといいムードでしたいからね。クシナが自慢出来るようなプロポーズするね!
って本人に言っちゃダメか。」

「じゃ、して、明日。」

「明日?!」
「そう、明日。」

急すぎとミナトはわたわた動き出す。
でもすぐ表情を変えた。

「何かあった?」

それは真剣な顔だった。

「私、焦ってるみたいなの。」
「くっクシナ?!」

ぼろぼろと大粒の涙が溢れる。

「約束してよ…。」

それはとても優しいキスだった。

離れた口からでた言葉で、ミナトは固まることになる。



「子供ができたの…。」







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