Private Lessonフォレスト版

□Lesson24
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「…あっ…、…そうだっ、あの女の人は?」

こういうエッチに入りそうな雰囲気、まだ慣れてなくて会話に困っちゃう。

したいくせに、どうしていいのかわかんなくて、つい話をはぐらかしてしまうの。

いつもリードされてばかりじゃダメだよね?

あの女の人だったらもっと上手にもっていけるのかな?

だって、すごく綺麗で同性の目からみてもすごく色っぽかったもん。

「ああ、帰るとこないみたいだから、知り合いの家に暫く預かってもらうことにしたよ」

やっぱり、あの女の人、お兄ちゃん家に泊めてもらうつもりでいたんだ。

「ふうん…」

出来るだけ普通に返事したつもり。

「なあに?つぼみは妬いてるの?」

「べっ、別にっ…」

べつに、べつに、妬いてなんかないっ!

私はお兄ちゃんの彼女だもん。

「つぼみの想像通り彼女とは一度だけ寝たことがあるよ」

「っ!」

なっ、なんで、なんでっ、サラッと、そういうこと言うかな?

「もうずっと昔の話だし、寝たからどうだっていうの?悪いけど今まで彼女のこと忘れてた」

「…………」

「この部屋にだってつぼみと彼女以外は入れたこともないんだよ」

微妙……

つぼみ以外この部屋にいれたことないよ。

だったら素直に喜べるのに。

「……特別なの?」

「そうだよ、つぼみは特別だよ」

「じゃあ……、じゃあ、あの人、雨宮瞳子さんも、お兄ちゃんの特別なの?」

「卒業アルバムもみたんだ?」

「…………」

だって、どうして、あの人も部屋に入れたの?

何で送ってあげて、知り合いの家まで紹介するの?

私を一人ぼっちにしてまで。

「……はあっ」

お兄ちゃんの溜め息が乙女心にグサッと突き刺さる。

まだこの話続くの?とか、詮索する面倒くさい女って思われてるに違いない。

どうせ私は面倒くさい女だし、あの人みたいに美人でもないですよーだ。

「女の子はこういう時、寝てないって嘘をついて欲しいんだろうけど、結局いつまでも引きずって尾を引くじゃない?」

そりゃあ、お兄ちゃんの過去には他にもそういうことした女の人がたくさんいるのはわかってるけど……

わかってるけど、どんどん顔が俯いちゃう。

私って卑屈なイヤな子。
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