Private Lessonフォレスト版

□Lesson23
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「今更なんです?私は一華お嬢様の可愛いココがどんな色をしていて、奥がどんなふうになっているかも、もう知っているのですよ…」

香月は物置に隠れて、扉の隙間から一部始終を目撃していたのだ。

物置は目の前にある。

さぞや、奥までよく見えたであろう。

まだ誰にも見られたことのない汚れなき聖域だというのに。

日頃から私の行動を監視してたようで、今日は先回りして隠れていたのだと得意げに話し、

熱い息が吹きかかったことで這いまわっていたそれが香月の舌なのだとわかった。

「あぅんっ」

今度は、固いもので胸の先端をツンと弾かれたようだ。

優しいかと思えば強い刺激を与えられたりと、

痛みの後からじんわりと気持ち良さが押し寄せ、もっとしてほしいと思ってしまう。

男を知らない私にとって、暗闇の中で何処から責められるとも予測のつかない愛撫は凄まじく甘美であった。

香月の意のまま操り人形のように体が飛び跳ね、泣きたい気持ちにさせられる。

極めつけは、

「どうだ?一華、男の舌で舐められるのは?自分の舌ではココまでは愛撫出来ないだろう?」

“彼”を真似ねた口調で、そんな卑猥なことを耳元で囁かれると骨の髄まで蕩けさせられる。

そうよ、そこまでは届かないわ。

大きな乳房を持ち上げて自分で乳首を舐めてたことを暗に言っているのね。

「可哀想に、僕を想って一人寂しく慰めていたのだろう?」

その声、そのしゃべり口調……

まさに、欲してやまない“彼”のものであり、

“彼”に囁かれている、そう錯覚した。

「そうよ、薫兄さま。一華は、ずっとお兄さまを想ってこういうことしてたわ」

一度、口に出すと、もう歯止めがきかない。

「男としてお兄さまのこと愛してるの。一度でいい、どうか私を抱いて」

切ない想いが涙と一緒に溢れてくる。

だって、どうしようもないほど私はお兄さまを愛しているから。

使用人の息子である香月の芝居がかった言葉をやすやすと受け入れ、

体を開いてしまうほど私の心と体は“実の兄”を求め、飢〔かつ〕えていたのだ。


ーーこうして、私は香月との逢瀬を重ねるようになり、その関係は一ノ瀬と結婚してからも続いた。
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