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□運動会日和
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 最初の競技はボールリレー。ボールを転がして行って最初に全員がゴールしたチームの勝ちだ。
 僕のチームは白。何故だか昔から白のチームに入る。赤になりたい訳ではないが赤になったことは無い。
 白は芭蕉さん、鬼男さん、妹子さん、ヒュースケンさん、閻魔さん、太子さん、ケンジさん、半蔵さん、家康さん。
 誰かが人選ミスをしたのか、偏りがある気がするのは気のせいだろうか。
「曽良君、自信ある?」
「僕をみくびっているなら断罪しますよ芭蕉さん」
「ひぃぃぃいい!!断罪せんといてぇぇ!」
 競技がスタートした。出場しない人たちの歓声が体育館に響き渡る。
 芭蕉さんが一気に抜かされる。
「ばっしょさーん!がんばれ〜!」
 芭蕉さんを見ていると苛立ちが募る。
「芭蕉さん、さっさと来なさい。断罪しますよ」
 そうは言ってもすでに芭蕉さんは最下位だ。
 やっと僕に番が来た。僕はアンカーの妹子さんに渡さないといけない。
「そ、曽良君…頑張ってね……」
「少なくとも芭蕉さんよりは頑張ります」
 ボールを上手く転がすコツは分かっている。
「じゃ、言って来るね」
 アンカーの妹子さんが行った。結構芭蕉さんの遅れを取り戻せた。
 結果は数秒差で赤に負けた。
 次の競技は綱引き。
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