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□妹子の子供の頃
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僕の、子供の頃は非常に周りの豪族たちから危険視されていた。
豪族たちが僕のことを危険視したのは、僕の評判だ。
幼い頃から、利発で賢い上に礼儀正しいと言われていた。それにはもちろん、「さすが、小野家のご子息だ」もついてきた。嫌味だという事は分かっていた。
それ故に、多くの豪族には、出世の妨げになると危険視されてきた。権力争いなんてそんな物だけど。
『僕だって、好きで出世することを目指すんじゃない!!』
豪族たちにそう言われるのが耐え切れなくなった僕は、ある日、父にそう言ってしまった。
父はあえて何も言わなかった。
僕の本音ではない事が、分かっていたのだろう。
いまは、出世はどうでも、よかった。
出世なんてしなくても、この國は、動かせる変えることが出来る。それを知ったから。
そう思った理由も分かると思う。あの人を見てたら、そう思った。
その反面、呆れることもあるけれど。
「自分のために出世するんじゃないんです、国のために出世するんです」