書庫(短編)
□七つ星
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時は平安。夜の闇の中を墨染の狩衣が翻る。
彼は、小野篁。人に仇なす鬼を狩る冥府の官吏。今日も彼は閻羅王太子・燎琉の命で悪鬼を狩りに来ていた。しかし、捜せど捜せど見つからず。
捜すことを続ける内に悪鬼の気配を感じた。
気配を追って着いた所は、左京のはずれ。そこに、今回の標的の悪鬼がいた。
狭霧丸を引き抜き、悪鬼に据える。篁に気付いた悪鬼が表情を変える。
「冥府の犬...!」
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