捧げ物・頂き物・イベント物
□運動会日和
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「曽良君、次の玉入れ全員参加だよ?」
「そうでしたか」
動くのは正直好きじゃない。
出来ればここに来ることもしたくなかった。
妹子さんに引っ張られ、渋々向かう。
「曽良君!早く!始まっちゃうよ?」
「分かりましたよ」
笛が鳴らされ、一斉に赤と白の玉が宙を舞い始める。
赤の方が、少し多くかごに入っている気がする。
笛が再び鳴らされた。徐々に宙を舞う玉の数が減り、宙を舞う玉はなくなった。
「赤組23個〜!白組19個〜!」
4個差で白の負けだ。
「チッ」
これで競技は最後だ。
5分後には閉会式がある。
僕は芭蕉さんを引きずってステージ前に移動した。
「え〜今から閉会式を始めマース」
長ったらしい話が続く。無くたって構わないと思うのだが。
「これで日和町運動会を終わります。参加賞は出口にあるので一人一つ持って帰って下さい」
参加賞は、タモのストラップとカレーのストラップと芭蕉さんの縫いぐるみ(らしきもの)のストラップの3点セットだった。
欲しい人は、いるのだろうか?
運動会は無事終わった。
「曽良君、約束だから私のもあげる」
「要りません」
「ヒドゥ!!」