青祓 ver.
□第三話 テスト返し
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「修造、修造がこないギリギリまでおらんやなんて、えらい珍しいなぁ」
『ん…そうか?』
相変わらず俺と廉造は隣同士に座っていて、かなりの頻度で先生に間違えられたりしていた。
坊はといえば、真面目に授業を聞いていない燐に、かなり苛立っているようだった。
「それではこの間の小テストを返します、志摩くん」
『先生…どっちですか?』
「あぁ、すみません!廉造くんの方ですよ。」
「はぁい」
廉造は軽い返事をしたあと、ふらふらっとテストを取りにいった。
「勝呂くん」
「はい!」
「よく頑張りましたね、勝呂くん」
どうやらテストの点が良かったらしい坊は、わざわざ燐に絡みにいってもうた。
『あかん、アレは喧嘩なるわ』
俺がそう言った後すぐに、教室に坊の怒鳴り声が響き渡った。
「俺はな、祓魔師の資格得るために本気で塾に勉強しに来たんや!!塾におんのはみんな真面目に祓魔師目指してはる人だけや…お前みたいな意識の低い奴、目障りやから早よ出ていけ!!」
『坊…そりゃあかんわ』
呟けど、時すでに遅し。
「な…何の権限でいってんだこのトサカ…俺だってこれでも一応目指してんだよ!」
「お前が授業まともに受けとるとこ見たことないし!いっっつも寝とるやんか!!」
「お、俺は実戦派なんだ!体動かさないで覚えんの苦手なんだよ!」
相変わらずな坊と燐を、先生と廉造達が止めている間、俺は燐の方に居た。