青祓 ver.
□第七話 儀式
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「ぃ゙っ…ぐ…ッ」
「お、おい修造!お前、どないしたんや!兄弟やろ?なんで志摩を斬んのや!?」
《そんなもの決まっているだろう?憎しみだ。コイツの秘めたる憎しみが行動に繋がっている。》
俺の事を見守るように、小さくなっても尚大きな霊鳥は、地響きのような声で坊にそう語る。
その間も、俺の身体は止まらない。こうなってしまえば、俺を止めるには、儀式しかない。
儀式は、契約とも似ていて、一人としか行えないようになっている。
そしてその一人は、俺が自ら決めなければならない。
「おい鳥ッ!」
《…何だ》
「どうにかして修造は止めらんねぇのかよ?志摩も死にそうだし、兄弟でこんなの、間違ってんだろ?」
《ならばお前が止めて見ればいい。それがソイツに受け入れられれば、一時的に元に戻る。》
「マジか!?どうすんだよ?」
「キッ…、ス…や」
廉造が、まるで最期の言葉を吐くように、弱々しくそう呟く。
つーかコイツ…なんで俺の儀式について知ってるんだ…?
「きっ…キス!?///」
《そうだ。それがソイツに受け入れられれば良いだけだ。》