青祓 ver.
□第二話 祓魔塾
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「ここが祓魔塾…か」
『なんや…えらい汚い…』
「ホンマですねぇ…」
埃っぽい空気に咳き込みそうになりながら、俺達は適当に席についた。
「はーい静かに」
そんな声と共に、先生らしきお方が部屋に入ってきた。
「はじめまして。対・悪魔薬学を教える、奥村雪男です。」
『奥村雪男って…』
「新入生代表してはった、頭のえぇ方ですね…ホンマにすごいんやなぁ」
「ホンマ…志摩も見習え」
「そんなんより坊、あっこに座ってるまろ眉の子、めっちゃ可愛らしぃなぁ…」
「アホか!」
そんなやり取りをしている間に、奥村先生の話が終わってしもた。
廉造の頭を坊が耐えかねて叩こうとしたとき、誰かの怒鳴り声が響いた。
「ふざけんな!」
その声の後、試験管が割れたのか、悪魔が現れた。
勿論、坊や廉造には視えてへんはずやけど、俺にははっきり見えていた。
「申し訳ありませんが…僕が駆除し終えるまで外で待機していてください」
そういって、奥村先生は、小鬼の駆除に行ってしまった。