池袋最強とトリップ少女
□行きたい池袋
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「あぁ…池袋に行きたい
そうだ、池袋行こう」
ゆっくりと日が沈みはじめ、空がオレンジ色の絵の具をこぼしたような色を見せ始めた帰り道にポツリと呟くと隣に居る友達が呆れた顔をしていた。
「そんな京都行こうみたいに言われてもな…。あんた行ったってデュラララに出てくる所行って空気とか堪能してそこらへんに置いてある標札とか自販機見て[あーコレ静雄さん投げたのかなー…]とかって言う妄想するだけでしょ」
「それが何か(キリッ」
「キリッじゃねぇよ」
「むしろそれがメインだし(キリッ」
「無駄にキリッとするの止めなさい」
「むしろむしろ行きたいのは静雄さんの居る池袋だし」
「ダメだコイツ…早くなんとかしないと…」
そういいながら友ちゃんが頭を抱える仕草をしながら大きくため息をついた。
だって自分の好きな世界へ行けたらそんなすばらしい事はないじゃないか。
なんで自分にはその能力が備わっていないの
異世界に行ける方法とかヤフッったりググったりすれば出てくるけど私が行きたいのは異次元じゃな二次元だ。
「あー…トリップしたいなぁ」
「誰かコイツを病院つれてけ」
「ヒドイなぁ!!もしかしたらすでにトリップした人だっているかもよ!?
地球には数えきれない程の人間がいるんだからさ!!ドコの世界で何が起こってたって不思議じゃないじゃない!!」
「誰か病院つれてこい」
「だってだって!!友ちゃんだって思わない?自分の好きな世界で好きな人を間近で見られるなんて」
「そりゃいいだろうけど…行きたい所によっちゃ 死亡フラグ立つよ」
「静雄さんの投げた標札と自販機に殺されるなら本望だぜ…」
「…頭の方の病院を紹介しようか?」
「ああん!ドイヒー!」
「微妙に古い。
ほら、アホな事行ってないで帰るよ」
「はーい」
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