小さな物語
□表情
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「暑い〜」
ベッドで横になって少しでもこの暑さをどうにかしようと試みるも逆効果だったみたいで、背中に熱が込もって余計に暑い
くっそ〜家のクーラー壊れてんじゃねぇか?
「勉強するんじゃないのか?」
「ちょっと休憩」
机に教科書やらノートを広げて熱心に勉強していた澪が、机に目を向けたまま私に話しかける
「ったく、わからないとこがあるから教えてほしいって言うから来たのに…」
「だからぁ今休憩してるだけだから、すぐ続きするってば〜」
「お前はいつもそう言ってやらないだろ」
うっ!
さすが澪…
私のことをよくご存知で…
「きょっ今日はちゃんとするし」
「ならいいけど」
はぁ…。
とは言ったものの、こんなに暑い中勉強なんてやってらんないし…。
なにせ私の集中力が持たん…。
なのに何故澪はあそこまで集中できるのだろうか?
正直羨ましくはないが、尊敬する。
「ん?何だ律」
そんなことを考えていると、澪が私の方を向いて首を傾げている
どうやら考えている間無意識に澪の方に視線がいっていたらしい。
「んや、別に」
「変な律…」
「澪の横顔が可愛いなぁと思ってさ」
言うや否や澪は顔を赤らめた。
「そういうのをサラッと言うな」
「どうして?」
「どうしても!」
みるみる赤くなっていく澪が面白くてもっと意地悪したくなる。
「どうした澪?顔赤いけど…。熱でもあるんじゃ?…あっもしかして、この部屋暑いから熱中症になったのか?」
「ちっ違う!!」
「無理しなくていいって、とりあえず熱測らないとな」
澪の額に自分の額をあてる
今この瞬間に後ろから誰かに押されたら確実にキスしてしまうだろうと思うほど、2人の距離は近い。
「熱はないみたいだな」
「だから言っただろ」
「でも、ほっぺは熱いぜ?」
澪の頬っぺたを両手で挟む。
するとまた赤くなる頬
「もういいだろ」
「えぇー」
ずっと触れていると澪に手を掴まれて頬から離される
「ほら勉強するんだろ」
「もうちょっと…」
「りぃつぅー」
「わかった、わかった。やるから」
おぉー怖い怖い…。
ったく照れたり怒ったり忙しい奴だな
でもまぁ…そこも含めて好きなんだけどな
《あとがき》
皆さん!お久しぶりです
約1ヶ月ぶりの更新ですが、覚えてくださってるのでしょうか…。ずっと考えていたネタをやっと更新(笑)
これで少しだけ脳内もすっきりしたかな?
ではまた、See,you.