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□気まぐれ
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「なぁ、ちょっと調べものしたいから携帯貸してくれないか?」
「えっ?いいけど自分のはどうしたのよ?」
「手元にない」
「しょうがないわねー」
そんなことを言いながらもまゐは携帯を貸してくれた。
「何調べるの?」
「んー団子の作り方」
「団子!?」
「なんか食べたくなって。」
「そんなの言ってくれれば作るわよ?」
「それもいいけど、カード以外の事を無償にやりたくなって丁度いいかなって…おっ、このサイトいいかも」
早速キーワードを打ち込もうとした。…濁点はどこだ?
俺は画面と手元を交互に見ながらもなんとがだ゙を入力した。
すると見慣れた文字を見つけた。
「…俺?」
入力画面の下に表示される予測変換、そこには俺の名前がいくつかあった。
俺、まだブログのネタにされてる?いや、ブログは辞めたって言ってたよな?
「ダン難しい顔してどうしたの?」
「まゐさ、ブログもう辞めたんだよな?」
「え?うん。でもちょっとしたやつならたまに」
「ちょっとしたやつ?流行ってる、ついったーてやつか?」
「そうよ。でもなんでそんなこと聞くのよ?」
「いやー?なんでもない」
まさか悪口を呟いているのか?
昔暑苦しい的な事言われたことあるしな。
気になった俺は予測変換にたくさん表示されている自分の名前から゙ダンが゙の文字を選択し次の単語を見てやろうと思った。
…どうしよう。
弾が負ければいい。みたいな内容だったら…立ち直れない。
相当傷付くぞ?俺。
意を決してボタンを押す。