purple

□彼の本音2
2ページ/3ページ





「やぁダン、おはよう」


「……」


クラッキーが挨拶したけどダンは何も言わないでこっちを見ている。


「ダン…?」


どうしたんだろ?よく寝れなかったのかな?なんて考えてると、此方に来て私からクラッキーを離した。


「どうしたんだい?」


プリムとユースもアンとファンも目をぱちくりさせて見ている。


「気安く触んな」


ダン、どうした?って多分皆そう思ってる。絶対思ってる。だから沈黙してるんだわ。


その沈黙を破ったのはダンに注意?を受けたクラッキーだった。


「あ、あぁ。レディーに気安く触ったら失礼って事かな?」


「そうじゃない」


そう言ってダンは私の頭に手を置いた。


「俺の女に気安く触んなってこと」


「……へ?」


皆目を点にして此方を見ている。
私は顔が赤くなるのを感じた。


「いや、だからまゐは俺のだから」


さっきより凄い沈黙。
もうソフィア号の音しか聞こえない。…恥ずかしい。


「ちょっ、ダン急にどうしたんだい?」


「別にいつも思ってたことをたまたま言っただけだ」


私は恥ずかしさのあまりに逃げようと立ち上がった。
だけどそれは叶わなかった。


「好きだ。」


「ちょっと、ダンっ!?」


そう言って笑顔を浮かべながらダンは私を抱き締めた。
あれ?なんかこの黒い笑顔…何日か前に見た気がする?

回りの様子を伺うと皆まだ目が点。しかも口が開いたまま。


「思ってること言ってみたんだけど?」


そう言いながら指で私の唇をなぞった。


「ダン!?」


いや確かに思ってること言ってるかもしれないけどこれは違う気がする!
でも私にダンは止められないわけで…。


「まゐ…」


ゆっくりと顔が近づいてくる。


「ちょーーっと待った!!」




次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ