小説

□初めての物語
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“今度の日曜日、予定はあるか?ないのなら俺に付き合ってほしい”


そう言われたのは金曜日の部活終わりだった。その時の俺は図書館で調べ物でもするのだろうと思い、すぐにオッケーをしたのだが…。土曜日の、しかも今から寝るというタイミングでとんでもないことに気付いてしまった。


(もしかしてあれってデートの誘い…だったのかな?)


だって俺と手塚はつい最近付き合い始めたばかりだ。付き合ってからだと初めてになる誘いになるわけで、この場合はデートと解釈して良いのだろうか。いや、それともただ単純に友人として誘ってくれたのかも知れない。


(一体どっちなんだ手塚っ!)


ベッドに潜り込んだ俺はシーツを思いっきり引っ張り、頭を出すこともせずに白いシーツにくるまった。
恋人としてか、友人としてか、それによっては俺の心構えだって変わってくるのにいくら考えても答えは出ることはなく、気付いたら俺は深い眠りについていた。


次に気付いた時には俺は目覚ましの鳴る10分前に目覚めていた。


うだうだ考えても仕方ないけど、手塚を待たせるわけにはいかないから俺は何も考えないことにして出掛ける準備を始めた。



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