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□“あたし”が“俺”に」なったとき
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夢見た。
俺が2人いた。
なんなんだよ?
お前、なんでいつも俺の夢に出てくんだよ?
なんで
女になろうとか
言ってんだよ?
俺は“あたし”と話してた。
“あたし”は女だった。
見た目も、心も。
俺は目を
そらした。
過去の自分なんてもう夢だって思ってた。
かわいい恰好して
普通にスカート履いてた“あたし”は
もういない。
もうそんな俺は見たくなんかない。
俺は、俺として生きてくよ。
俺は、男だから。
“あたし”はさ、ちょっと黙ってて。
俺が、“あたし”を受け入れることができる日まで
ちょっとだけ
待ってて。
お願い。