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□第49話
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鬼道が発した言葉で白月と円堂は固まった。
円堂は鬼道達と話し始めたが白月の耳には入ってこなかった。
今頭の中がごちゃごちゃになっている。
『(影山さん…)』
どうして、と頭を駆け巡る。
彼にはいい思い出はない。
頭を占める神のアクアの実験…。
それに少し顔を歪めた。
「白月はどうしてここに?」
『!、……ちょっと、イタリアエリアに用事』
何と言えばいいのだろう。
言って信じて貰えるだろうか。
『(やっぱり、言わないでおこう…)』
ふう、と溜息を付いた白月を不動はちらりと見た。
バスのアナウンスで、次はイタリアエリアと告げていた。