☆にょんたの小説☆
□こいつは俺のもの@
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「では、失礼いたします」
いつもそうだ……
契約という長い話しが終われば
秘書の圭(ケイ)がこう言って
俺を車が迎えに来る
何も変わらない
ただ同じ毎日が過ぎてゆく
それが俺の日常
車に乗りいつものように
圭が車を走らせる
今日は雨だからいつもよりかは
スピードが遅い
何の音もなく……
ただ聞こえるのは
車に当たる雨の音
俺は暗くなりつつある空を
ただ、ただ、ジッと見ていた
それも変わらない風景だ
ただ、その日は
少し違った