翼の無い鳥
□第二話 入学式
3ページ/3ページ
「おっはようございまーす!」
舞は勢いよく1−Aの扉を開けた。
そのとたん、騒がしかった教室がシーン…とする。
「あ…れ…?」
舞はなんかやっちゃった?みたいな顔で綱吉を見た。
(あぁぁー!!舞、俺を見ないでー!)
ただでさえ遅刻寸前のところで来たから目立つ上、元気のいいよい子の挨拶だ。
一同唖然としていた。
…が。
「ぷっ…あははは!!」
その中の一人が笑いだした。
そして笑う人が1人…もう1人…と増えていき、とうとうクラスが笑いの渦に包まれていった。
途中で入ってきたおそらく担任であろう先生は何事かときょろきょろしている。
その後の入学式ではクラスで笑いがあったおかげで全員緊張がほぐれて入場から退場まで立派に終わらせることができた。
入学式その後…
「お前おもしろいなー。名前は?」
「薙原舞。よろしくね。」
(舞うちとけてるー!)
舞があっという間にクラスに打ち解けたのに反して綱吉はそこから約2カ月半クラスに打ち解けられずに悩むことになるのだった。
続く